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治験センターとして
がんの新薬開発の基盤としてのAdAMの重要性

我が国の死亡原因の第一位はがんであり、がんの撲滅は国民の最大の関心事のひとつです。分子標的治療薬を筆頭に、様々な新薬が臨床の現場に投入されつつありますが、がんの生存率を向上させるまでには至らず、がん治療には多くの難問が山積みされています。

ヒトや動物のがんや難治性疾患における新薬の開発は、目的の病気であるがん移植モデルや化学発がんモデルなど人工的に齧歯類であるマウスモルモットを用いて作製されています。しかしながら、齧歯類は哺乳類と違い体積も小さく、ヒトや伴侶動物の臨床とは大きくかけ離れていることから、実験結果が必ずしもヒトや伴侶動物に挿入できない事例が多いです。

マウスやラットは、がんの発生頻度が少ないために、免疫を抑制する薬を投与してがん細胞を移植する極めて不自然なモデルを作製しています。 新薬の安全性試験では、霊長類であるサルやビーグル犬が使われているが、最もヒトに近似している霊長類に関しては動物愛護による倫理上の問題点が大きな壁となっています。

このようにマウスやラットにおける疾患の有効性を評価したうえでヒトの臨床試験さらには臨床治験へと進むが、PhaseⅠ~PhaseⅢに至る前に期待した有効性が得られず、中止となることが多いです。

従って、よりヒトの臨床を反映した優秀な動物モデルの確立が急務であるといえます。 この観点からすると、伴侶動物を用いた前臨床試験・治験システム(齧歯類およびビーグル犬で安全性や有効性が確認された創薬の臨床評価)構築は、従来のがん研究の抱えていた問題点を克服するばかりか、我々人類の偉大なパートナーであるイヌのがん克服にとっても大きな貢献をするに違いないと考えられます。

マウスやラット以外の哺乳類でがんが自然に発症し、さらにヒトのがんと類似性が高い動物は、数千年前からヒトと同じ屋根の下で同居し家族のように共存・共生してきた伴侶動物(イヌ、ネコ)です。

そこで、生命科学のもとで共に医療のレベル向上のために努力されているヒト医療と獣医療との連携を図り、共に病気における科学的なエビデンスを導き出し、新たな治療法や基礎的な情報を互いに得て幅広い知識を以って生命科学の発展に寄与することを目的に「ヒトと伴侶動物の比較医学研究会」を設立するに至りました。

AdAMでの臨床試験について

AdAMでは、創薬の新しい薬をヒトに先駆けて伴侶動物が使用できます。

合成核酸医薬(S-Tud)

骨肉腫の肺転移を抑制する新薬(国立がんセンターと共同研究:臨床試験中)

~動物病院の先生方へ~
臨床試験(S-Tud・再生医療・免疫療法)に参加を希望される場合は当センターへご連絡ください。

「ヒトと伴侶動物の比較医学研究会」の開催

医師、獣医師および医療従事者一同が同じ理念を持って研究会を設立し、第一回の研究会が盛会裏に終了しました。

2017.3 東京都内(京王プラザホテル)にて

初代会長
動物先端医療センター・AdAM 院長
東京農工大学名誉教授 伊藤 博

臨床研究に対するQ&A
Q1:臨床研究は動物実験と同じですか?

A:動物実験とは、ヒトやペット(伴侶動物)に「適用」する前に病気に対して有効的であるか?危険性が生じる可能性があるのか?をマウスやラット、ビーグル犬などの“実験動物” を用いて実験をします。 これらの実験動物を用いて、その有効性や安全性試験が終了した開発薬剤(創薬)を臨床試験として治療に用います。

Q2:獣医師は承認されていない創薬を臨床に用いることが可能ですか?

A:獣医師は“獣医師(医師)主導型臨床研究” として、獣医師が自ら作製あるいは調整した創薬を当院の患者様に対して自ら使用することができます。 但し、この創薬を他の病院に譲渡したり販売することは薬事法違反となり禁止されています。

Q3:メリットとデメリットは?

A:メリットとしては、既存の治療法による効果が認められない病気に対して、新しく開発された創薬を用いてその有効性を評価することができます。 デメリットは、その病気に対する有効性が未知であり、何らかの副作用を生じることもあります。 創薬を用いる場合は、飼い主様に対して、創薬に関しての効果や安全性などの詳細な説明を行い最終的にご理解いただいたら“同意書” を頂くことにしています。

Q4:試験費用は発生するのですか?

A:他の施設による共同研究に関する創薬に関しての費用は発生しませんが、当院自ら作製された創薬では費用が発生します。

Q5:治験と臨床試験の違いは?

A:承認前の薬剤を、健康な動物や患者に投与することで安全性と有効性を確認する必要があるため農林水産省へ事前に届ける必要があります。 この治験はあくまでも承認薬としての目的を有しています。 農林水産省より届け出が受理された場合は、創薬を多くの先生方に対して臨床試験を行ってもらうことが可能となります。 その創薬に対しての有効性(臨床効果)を第三者が評価できるという利点があります。 臨床試験は、治療を兼ねた試験を指していますが、承認薬としての目的に限らないというのが特徴で、農林水産省への届け出は必要ありません。 但し、創薬を他の病院へ送ったりすると(授受)薬事法違反となります。